自己破産したことが友人にバレていた

突然友人から、飲みに行こうと誘われた。仕事の予定が色々詰まっているから、と嘘の理由で断ろうとしたのだが、どうしても相談したいことがあるという。長年の友人の頼みを無碍にはできず、気の進まないまま約束を取り付けた。別段友人が嫌いになったわけでもないし、生活習慣病を気にして酒を控えているわけでもないのだが。

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約束の当日、重い足取りで向かう私を、すでに友人が居酒屋の前で待ち構えていた。席に着くや否や、友人がメニュー表を見ながら立て板に水のごとく注文し始めた。制する私の言葉も聞かずに注文をやめないので、私は不安になった。テーブルの上はあっという間に皿で埋め尽くされた。落ち着かない私をよそに、友人は話を始めた。昔の同級生が今どこでどうしているだとか、仕事での失敗談だとか、他愛のない話である。酒の力もあってだろうか。あんなに気乗りしなかったのに、気づけば楽しんでいる自分がいた。心から笑ったのはどれくらいぶりだろう。昔の自分に戻ったようだった。

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だが会計する段階になったとき、再び心に重い鉛が流れ込んできた。友人がトイレに行った隙に伝票を見ようとしたが見当たらない。再び落ち着かない気持ちになった私をよそに、戻ってきた友人は既に会計を済ませていた。パチンコで儲けたあぶく銭は他人のために使わないと、そんな理由で奢ってくれたのだという。手を振って別れを告げる友人の背中を見送りながら、きっと友人に全てバレていたのだな、と私は思った。

内藤裁判 - 逆転裁判 in FF11 -

自己破産して、今日食べるものにも困るほど私の首が回らなくなっているということを知りながら、そんなそぶりも見せなかった友人との今日のことを私は決して忘れないだろう。